ヤマモリ(ヒトココ)、 万が一の場合に 備える。



ヤマモリ(ヒトココ)、 万が一の場合に 備える。

山中では 全く 予想もしないことが 突然おこるなど、まったく 何が起こるか 本当にわからないものだ。

私のように 単独行で 気ままな山行を行っていると とかく 山中で行方不明 の危険性は常に つきまとっている。

これは 常々 特に 気になっていたところだったが、こうしたなかで 2014年の御嶽山の大災害が おこった。

2014年秋 御嶽山で火山噴火で登山多数行方不明。捜索難航。いまだ不明者あり。

また 2015年1月 長野県で スキー駐車場に車が残置されているものの 登山者の ゆくえがわからないという 行く先 不明の遭難事案があり、いまだ行方不明。

そして 2015年2月には 富山県立大学 岡田教授の 登山用ビーコン150MHzの実証実験の話を聞くチャンスがあり、山中で 行方のわからない 登山者を見つけやすくし 捜索活動の手助けになる ビーコンの重要性を 再認識した。

が 富山県立大学 岡田教授は ヤマタンにかわる 登山用ビーコン150MHzの開発 実証実験をおこなっている最中で 電波法令の改定など まだ 製品化まで もうチョットの 時間がかかりそうだ。

さきの 2015年3月14日の 「道迷い」シンポジウムでは
前々から 注目していた ヤマモリ(ヒトココ) オーセンティックジャパン株式会社の話もきいた。

そのとき 川嶋高志さま (勤労者山岳連盟)から

「---- 100台購入し 講習会では わずか20グラムなので名札代わりに 受講生に持たせて 受講生の位置を把握できるようにしている---」

とかいう話もあり やはり ビーコンの重要性と 活躍ぶりを感じた次第だった。

「いま ここにいるぞ」 と 現在位置を知らせる ビーコン。

とりあへず 今回 試しに ヒトココを購入 使ってみることにした。

問題は ヒトココIDの管理の問題。

個人で機器を持っていても ヒトココIDをどのように 保存して いざというときに捜索側に知らせて ヒトココIDを 捜索に役立させるか など考えると やはり ヒトココIDを管理してくれる 山岳救助保険のjro(日本山岳救助機構合同会社)の存在は ありがたいものだ。

個人レベルで 機器を持つだけでは IDがわからず 全く 持ち腐れになってしまう。

jro(日本山岳救助機構合同会社)にも 加入し「ヤマモリ」として 今後 山中に ヒトココを 持ち歩くことにした。

ヒトココの持ち方について 川嶋高志さま (勤労者山岳連盟)によれば

「 子機を ザックに つけて、 もし ヘルメットを被るのなら ヘルメットの中に子機をいれ、 本体を胸につけるなど できるだけ 高い位置で 保持したほがいい。」とか

仰向けに倒れた時
うつ伏せに倒れた時
どちらにも 対応できるように しておくことが 必要とか。

行方不明遭難を防止するには
万が一の場合に 備えて 「ヤマモリ」を 常時携帯し 安全登山に心がけたい。

ヒトココ 試運転

ヒトココ(ヤマモリ) 試運転


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ヒトココ 試運転
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■ヒトココ (ヤマモリ) 実際に 試運転してみての感想。

ヒトココ (ヤマモリ) カタログデータは

 わずか20グラムの子機 待ち受けモード電池持続 3ヶ月間。
70グラム親機は 待ち受けモード電池持続 6ヶ月間。

電池 持続時間が長いのは スイッチオンでは スタンバイ (待ち受けモード)になるだけ。

感度良く 操作性 探査能力 抜群と、ちまた では いい評判だが

本来の探査でどのぐらいの威力があるか

試してみた。

■開けた 平場 地面に子機を置いて 四方 から順に 親機で探索

大体 表示距離 100mから 出発し 表示に従って 立ち止まりながら
徐々に 近づいていく。

近くになって 近距離モードに入り
表示距離 2mぐらいで 終了とした。

雪崩埋没などでは 457kHzの常時発信の雪崩ビーコンのほうが雪崩捜索には向いていて ピンポイントしやすいらしいが、まだ 実際に比べてみての 埋没 実験を自ら していないので 何とも言えないが。。。



ヒトココ親機の 「表示距離」は 以下のように あくまで目安なので あまり信用にならない 一応の「目安の距離」である。

近くに来ると 広域モードから 近距離モードに変わるが  これも 電波強度を元にしての 「表示距離10m」くらいのことで 実際の距離ではない。

■親機の表示で 距離・方位は 一応の 目安でしかない。

あくまで 距離は 目安。
方位も目安。

ただし受信する 電波強度だけは 確かな数字。

この電波強度の 表示だけが 確かなので、要は 電波強度の強い方へ 強い方へと 進んでいくと 子機に 到達するというだけのこと。


■人間の体は水分なので 電波が減衰されるとのことなので

水をいれた バケツ水深30cm位 を 地面の上に置いた ヒトココ(ヤマモリ)の上にのせた場合も 試してみた。


バケツの下にヒトココを置いた

■結果

バケツをのせて 探索すると 同じ「表示距離100m」でも

のせない 場合の 「表示距離100m」に比べると

ざっくり 半分 位の距離 になってしまった。

ただ 探知後の 近づき方などは バケツなしと同じ。

距離表示は あまりあてにならないとは その通りの結果だった。

あくまで 電波強度表示の方が 信用できる。

電波の反射波を 拾い あっちこっち 千鳥足で進むのは 仕方がないが
何歩か歩いて しばし 立ち止まって 安定させながら 進んだ。

どのようにすれば 反射波から 逃れるのかは 微妙なところがありそう。
これは今後 練習が必要か

950MHzの電波伝搬特性を考慮した 効率的な 探索の動きかたは どうなんだろうか 今後使いこなすとわかってくるかも?


赤色が 地面に置いただけの場合
青色が その上に 水入りバケツを置いた 場合
どれも 探索距離表示 約100mから 出発

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ヒトココには 2種類
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■ややこしいことに ヒトココには 2種類あって

 ヤマモリは (1)のヒトココ 標準用と同じ
見守り 画面が 違う。値段も違う。

(1) ヒトココ 標準用 (山岳用) (ヤマモリと同じ)

(2)ヒトココ 見守り用 (介護用)徘徊老人 子供 幼児 用

■ストラップは 上の方の 両隅に ストラップホールがある。

この件 説明書には 記載なし。

説明書で記載している 持ち方は 電波受信部 (上部)を手で覆わないとあるが
このストラップの位置は 推奨している 持ち方と 矛盾するのでは?と疑問あり。


■ファームウェアの アップデートなどは ユーザー側では 書き換えできない。
ガーミン社製の GPSなどは この アップデートのサービスが 本当にありがたいのだが。。。

■スイッチオン・オフの操作

 子機 親機 ともにスイッチオンの操作がしにくい。
スイッチが小さく 鉛筆 ペン先などで 操作しないといけない。

これは 「簡単には 切れにくくして」 誤動作で 簡単に 「スイッチオフ」できないようにするためとのこと。

「切れにくくする」ために 簡単に 「スイッチオンがしにくい」結果になった。

 山中など 慌ただしい出発時などに 電源投入の細かい操作は しにくい。

これは、連続待ち受け 動作時間が長いので 家であらかじめ 電源投入してから出かけることを 想定している とのこと。

まま ワンタッチ操作で 簡単に つなぐより しっかり スイッチオンして
なかなか 簡単には 切れないほうが 本来の目的からすれば いいのかもしれない。

■ 防水性能は 一応あるが スイッチ USB接続端子 部のゴムカバーが少し不安な感じ。

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ヒトココの「携帯方法」
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■人間が山中で 倒れたとき

天を仰いで背中を下にして倒れるか 
下向きで 背中を上にして倒れるか

二通りのケースを考えると

人間の体で 電波減衰してしまうことを考慮すると

胸側 背中側の 2箇所に しかも 高い位置に つけることが 正解。

道迷いシンポジウムで発言された
川嶋高志さま (勤労者山岳連盟)によれば

「 子機を ザックに つけて、 もし ヘルメットを被るのなら ヘルメットの中に子機をいれ、 本体を胸につけるなど できるだけ 高い位置で 保持したほがいい。」とか

仰向けに倒れた時
うつ伏せに倒れた時
どちらにも 対応できるように しておくことが 必要。

中間的な位置として 横向き になった場合 は 胸 背面 両方が生きる場合も出てくる。

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IDを管理する組織
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■ヒトココは 持っていても
ただそれだけではダメで

機器の固有IDを 捜索側に 告知しなくてはならない

このために 必要なのは IDを管理する 組織。

機器の発売元の オーセンティックジャパン株式会社に問い合わせると

jroに何台 某山岳団体に何台とか まとめて 引渡すので 個々の機器のIDの管理はオーセンティックジャパン側では 出来ないとのことであった。

■幼児とか 徘徊老人を探すのなら ともかく

山岳遭難で活用するのなら

IDを管理する組織が ヒトココ(ヤマモリ)機器を活かすかどうかの鍵になりそうだ。

■ jroで 「ヤマモリ」として ヒトココの活用

万が一。山中で 突発事故にあって 山中で倒れたとする。

他の登山者などに 見つけられればいいが
そうでない場合。
捜索は 長期化しやすい。

■山と渓谷2015年4月号では 最近の積雪期遭難

雪崩遭難などで 長期捜索が行われた 一覧表がでていた。

雪崩ビーコン無しが多く 長期化したのだが
行動中でなく テントなどで就寝中 襲われるケースもあるので
常時スタンバイの「ヤマモリ」は 行方不明捜索に 抜群の 効果があるのではないだろうか。

■IDを管理する組織が必要

日山協 労山など 各 山岳団体 などでも IDを管理するので ヒトココを活用できる。

気ままな 単独行が多い 私など IDを管理する組織として jro(日本山岳救助機構合同会社)に加入して 万が一に 遭難事故にそなえ 「ヤマモリ」として ヒトココを「お守り」として 今後は 常時携帯し、安全登山に心がけていきます。


ヤマモリ(ヒトココ)、 万が一の場合に 備える。
http://blog.goo.ne.jp/shumiyama/e/cb234e0e2309b6bc62ee63f974bddfaa

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ヒトココ(ヤマモリ)に関するリンク
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ヤマモリYAMA MORI (電子捜索機器)の使い方
http://youtu.be/0hloykUPd3o

マルチコプターに載せて要救助者を捜索する実証実験
http://youtu.be/QqmgSKRpwZ0

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